『グレイテスト・ショーマン』トリビア集

IMDb Triviaからいくつか選んで訳しました。

  • レベッカ・ファーガソンの歌声はローレン・アレッドによって吹き替えられた。ファーガソンには音楽の素養があり、歌が上手いことを本人も認めている。しかし、彼女の演じたジェニー・リンドは世界最高の歌手という設定であるから、歌声の吹き替えはこの映画にとって必要なことだった。もっとも、ファーガソンは役に入りきるために、撮影中にエキストラの前で実際に「ネヴァー・イナフ」を歌うことにこだわった。
  • バーナムのアメリカン・ミュージアムは大変な人気で、中に入った客が長居しすぎる傾向があり、利益にも悪影響が出ていた。他の客にも入場してもらうために、バーナムは「イーグレスはこちら」と書かれた掲示を掲げた。「イーグレス」が「エグジット」つまり「出口」と同じ意味の言葉だと気づかずに、客は楽しい出し物が見られるぞと思ってその掲示に従って進み、ミュージアムの外に出ることになった。
  • 冒頭とエンディングのキャスト勢ぞろいのサーカス場面で使われた衣装の多くは、フェルド・エンターテイメントから借り出したものである。この会社はリングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカス〔バーナムが創設したサーカスの後進〕の現在の所有者である。またその衣装はこのサーカスの「地上最大のショー」〔もともとはバーナムが名付けたショー〕のプロダクションで使用されたものである。

  • ヒュー・ジャックマンによると、製作までに7年もかかったひとつの原因は、スタジオがオリジナルの〔原作がない〕ミュージカルに挑戦するのを嫌がったためである。
  • 映画の製作にゴーサインが出たころ、ヒュー・ジャックマンは鼻の手術を受けた。皮膚がんを除去するためである。80針を縫い、医者からは歌うなと命じられた。ヒューは医者のアドバイスに従った。映画の最後を飾る「フロム・ナウ・オン」の場面を演じるときまでは。ヒューはこの曲を歌うことにしたのである。歌っている途中に自分の鼻から血が出ているのに気づいた。

  • 2017年1月、リングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカスは解散を発表した。理由は入場者数の減少である。最後のショーは同年5月に開催された。

  • この映画はベンジ・パセックとジャスティン・ポールが書き下ろした11曲を使用している。2人は『ラ・ラ・ランド』でアカデミー賞を受賞した作詞家コンビである。映画のプリプロダクションの早い段階で、映画の舞台である19世紀を連想させる伝統的で古典的な音楽のスタイルよりも、ポップやヒップホップといった現代の音楽ジャンルを想起させる音楽のスタイルで行くことが決まった。パセックはこう語っている。「なぜそうしたかと言うと、登場人物たちの感情だけではなく、P・T・バーナムがいかに時代の先を行っていたかを表現するためだ。バーナムは自分が生きていた世界に縛られることはなかった。むしろ彼は世界を創造することを欲していたんだ」

  • レベッカ・ファーガソンはあるインタビューで自分が歌う場面ではどうしようもなく緊張したと告白している。満員の聴衆、さらには全スタッフの前で歌わなくてはいけなかったからだ。そんな彼女を救ってくれたのは、ヒュー・ジャックマンと、自分の演技へのヒューの温かい反応だったとのことである。

  • ザック・エフロンはこの映画でのゼンデイヤとのキスはこれまでで一番のキスだと言っている。

  • ある場面でバーナムの娘たちは彼にこんな提案をする。ユニコーンや人魚といった奇抜なものを手に入れてはどうか、と。良く知られることだが、現実のバーナムは「フィジーの人魚」を購入し展示した。死んだ猿を魚に縫い合わせたものである。

  • この映画はマイケル・グレイシーの監督デビュー作である。グレイシーは過去20年の間、アニメーター、デジタル・コンポジター、視覚効果スーパーヴァイザーとして活動してきた。

  • 現実のバーナムは宝くじなどのいくつかの事業に手を出した。ショービジネスに参入する前のことである。映画序盤のアパートの場面では、古看板がたくさん壁に立て掛けられており、そのなかに「バーナムの宝くじ」と大きな文字で書かれたものもある。これはグレイテスト・ショーマンになる以前、バーナムがいろいろな企てを実行していたことをあらわしている。

  • ジェニー・リンドを演じたレベッカ・ファーガソンとジェニー・リンド本人はともにスウェーデンストックホルム生まれである。